ゾーニングを考えてみよう!
「ゾーニング」とは空間のデザインを考えるうえで、敷地の用途や使い勝手、
導線などを考慮しながらおおまかにエリア分けをすることです。
マンションを建設するときやエリア開発を行う際などにもゾーニングの考えは用いられています。
エクステリアのデザインをする場合にゾーニングとして考える要素は、大きくわけて
「門まわり・アプローチ」と「駐車スペース」、「プライベートゾーン」です。
門まわり・アプローチ
門まわりやアプローチは、外から来た人が最初に目にする家の顔といっていい場所でしょう。
つまり、どのような家なのかという第一印象を決める重要な空間です。
住む人が使いやすいように造ることはもちろんですが、
外部からもよく見える場所であるため、完全にプライベートな空間ではありません。
そのため、デザインを考えるときは半公共性のある空間にふさわしいものが求められます。
とはいえ、その家の顔のようなものですから、
半公共性のあるデザインという点をわきまえたうえで個性を生かし、
家の前を通る人の目も楽しませられるようなデザインにすることも可能です。
駐車スペース
駐車スペースをどのくらいとるか、どのようなデザインにするかを決める要素はいろいろあります。
まずは、駐車台数にふさわしいスペースをとることが大切です。
ただし、単に台数分でどこでも同じ駐車スペースが必要というわけではなく、
軽自動車やミニバン、大型SUVなど所有する車の大きさや高さで必要なスペースは異なります。
また、車が出入りする前面道路の幅などで、
駐車がしやすい立地なのかしにくい立地なのかも異なるでしょう。
敷地と道路に高低差がある家もあり、
必要なスペースやデザインはそれぞれの状況を踏まえて決めることが必要です。
プライベートゾーン
住人のライフスタイルや趣味を反映させることができるスペースがプライベートゾーンです。
外からの見た目だけではなく、家の中から見える風景も考えたうえで
トータルにデザインすることが大切になります。
どのようなデザインにするかは住む人の好みによるでしょう。
たとえば、見て楽しむ庭が欲しいという人もいれば、
ガーデニングができるスペースが欲しいという家族もいます。
また、リビングから続くデッキを設置して、
子どもたちが遊べるスペースがあればうれしいという家族もいるはずです。
どのような使い方をメインにするかを考え、日当たりや排水を確保しなければなりません。
ガーデニングをしたい場合は、土壌を整える必要もあります。
オープンデザインのエクステリア
エクステリアのデザインの仕方にはいくつかの方法があります。
そのひとつであるオープンデザインは、
敷地に塀やフェンスなど周辺を囲うものを造らないオープンなスタイルです。
塀やフェンスだけではなく門扉も設置しないことが多く、
門まわりに必要な表札やインターフォンを付ける門柱、
ポストなどもあまり大きくしないのが特徴になっています。
開放感があるため、敷地が狭く、広い庭をとるスペースがない家には向いているスタイルです。
ただし、周囲に囲うものがなにもないため、防犯面では注意が必要なほか、
プライバシーを確保できるようにすることも大切でしょう。
また、幼い子どもやペットを飼っている家庭にとっては、
いきなり飛び出してしまわないように注意を払わなければいけません。
クローズデザインのエクステリア
オープンデザインが周囲に塀などを設置しない一方、クローズデザインは塀やフェンス、
生垣のほか、門扉や門柱などを設けて敷地を囲うスタイルです。
塀やフェンスに囲まれていれば、隣の家や前面道路からの視線を遮ることが可能です。
デザインもプライバシーを重視したものになります。
ただし、狭い敷地の家をクローズデザインにすると、
家の中からは圧迫感を抱くことがあるかもしれません。
さらに、クローズデザインの場合は、
一旦不審者に侵入されると外からは死角になって不審者が発見されにくくなります。
そのため、セキュリティ面では、
センサーや防犯カメラを設置するなどの対策を考えることが必要です。