リノベーションとは、古い建物を工事し、新しい機能を追加、デザイン性をより高める施工です。
なお、リフォームは古くなった設備を改修して新しくするだけの原状回復工事ですが、建物の不動産・資産価値も上がる場合があります。
では、現在問題化している「空き家」をリノベーションしたらどうなるでしょうか。資産価値向上にもなり、さまざまな将来性が垣間見えます。ここでチェックしておきましょう。
住宅としてリノベーションする
建物の部分的な改修だけでなく、間取りや内装、設備を大幅に変更するリノベーションにより、空き家だった住まい全体の性能を向上してみましょう。
築年数が経過して老朽化が進んだ空き家は、「耐久性」「耐震性」が弱いので、その性能を高めると、新築住宅のように生まれ変わります。
例えば、環境と家計に優しい省エネルギー住宅(エコ住宅)としてリノベーション工事も可能です。空き家を空き家のまま放置せず、再び、住まいとして活用することを検討してみましょう。
長年慣れ親しんだ家に住み続けることもできるでしょうし、二世代、三世代と、継承させることも可能になります。
空き家を住宅とした場合のメリットとデメリット
空き家を解体して建て替えるなら、かなりの金額になります。空き家のリノベーションなら、建物の骨組みをそのまま活用できるので、同じ条件での建て替えよりもコスト削減できるでしょう。
もちろん、基本的には低コストなのですが、シロアリ被害を受けていたり、腐食している基礎の状態、耐震性に難がある場合には大がかりな修繕が必要となるため、建て替えたほうが良いこともあります。
しかし、築年数の古い空き家は資産価値がない状態です。売却したいと思っていても不動産価値がつかないことも。リノベーションして資産価値を上げられる可能性がありますし、経済的負担を軽減できることもメリットです。
というのも、空き家は所有しているだけで「固定資産税」がかかります。特定空き家指定の場合には、優遇措置が適用されません。リノベーションするだけで住宅用となるため、負担軽減できます。
賃貸としてリノベーションする
これまで通り、賃貸住宅として活用することにより空き家が生まれ変わります。ライフスタイルの変化によって暮らし方を変えられるのは魅力で、例えば、空き家まるまる賃貸として貸すのではなく二世帯住宅にしておく活用方法もあります。
今後はさらに高齢になるわけですから、子どもと一緒に住むことを考えてみましょう。
二階の部屋が子どもたちの居住空間でも、将来、その部分を一部屋につなげたり、区切って二部屋にして賃貸部分にすることもできます。これは賃貸併用住宅と呼ばれる住宅です。
空き家を賃貸とする場合のメリットとデメリット
空き家を賃貸にするメリットは、毎月賃料収入を得られる点です。賃貸にするだけなのに、資産を保有しつ続けることができます。将来、自分や子どもたちが住むことも視野に入れることもできます。
ただし、空き家を賃貸にする場合には、借り手がいなくては収入を得ることができません。賃貸需要があるのかをリサーチことが大切です。
そして、場合によってはリノベーション工事によりローンを組むこともあるでしょう。ローンを組んだ場合、賃料収入からローン返済していくため、無理のない資金計画はNGです。
収入と返済のバランスを考慮しましょう。加えて、入居後の近所トラブルにも対応しなければなりませんから、入居者選びも重要です。
おわりに
空き家は、売る・住む・貸すといった活用方法があります。どの方法にもメリットがあればデメリットもあるので、よく比較検討し、どのようにすべきかをご家族で話し合うようにしましょう。
また、素敵なアイデアをもつ専門家から意見を聴くのもひとつの手です。