最近、「リノベーション」という言葉を見聞きすることも多いでしょうが、リフォームとの違いについて詳しく知っているという人はごく僅かだと思います。

そこで今回は、全面リフォームとリノベーションの定義を含めて、解説したいと思います。古いお家に嫌気が差している方、必見ですよ！

全面リフォームとリノベーションの違いについて

同じような意味で使われることもある「リフォーム」と「リノベーション」ですが、実は住宅業界においても、明確な違いがある・なしという意見に分かれていないのが実情です。

実際、明確な定義の違いはありません。

どちらも、建物に手を加える施工になるので、リフォーム業者がホームページにリノベーション事例を掲載していますし、リノベーション業者が同じように全面リフォーム事例を掲載している場合もあります。

しかし、目的に応じて使い分けられているケースもあるので、今回はその違いをご紹介します。

全面リフォームについて

全面リフォームは、悪い状態のモノを改めるという意味合いを持っています。

なので、老朽化した家の設備を新築の頃のような状態に戻すことを指し示しています。

全面リフォームなので、家まるごとだとイメージしても良いでしょう。

壁紙や障子の張り替え、ギーギーと開け締めの際に音が鳴るドアの修繕、キッチン設備を交換したりする水まわり工事、さらに外壁の塗り直しなどが当てはまります。

壊れたり汚れたりしているから、新築の頃みたいに元通りの状態にすることを全面リフォームといいます。

リノベーションについて

リノベーションは、家まるごと改修工事を施して、そこに新しい価値を加えることを言います。

2LDKの家の間取りだったものを、子供が増えたから3LDKに作り替えるのもリノベーションです。

シアタールームを増設する事例紹介もありますが、新たな趣味が増えたことにより、趣味部屋を付け加えるのもリノベーションです。

全面リフォームとの違いは、単に原状回復だけで満足することなく付加価値を与えて、より良い暮らしを実現させられる豊かさにあります。

全面リフォームとリノベーションの違い②

ライフスタイルに合わせて、家の使い勝手をこれまでよりはるかに良くするのがリノベーションで、古い設備を新しいモノにして新築の頃のような使い勝手に戻すのが全面リフォームの魅力です。

また、全面リフォームなら自分好みのデザインを取り入れたり、お気に入りの家具に調和する住まいに仕上げたりすることもできます。

しかし、中には全面リフォームをするくらいなら、建て替えるほうが早いのでは？と、疑問に思う方もいるでしょう。

建て替えとなると建物を解体して更地にする工事が必要です。それまでの住まいの影かたちがすべて無くなります。

思い出を取っておきたい、居心地の良さが気に入っているなら、全面リフォームのほうがおすすめです。

全面リフォームとリノベーションのメリット

どちらにおいてもいえるのは、自分好みの空間をカスタマイズできることです。

間取りや設備などが一定となるマンションは特にそうだと言えます。

自分達のライフスタイルに合わせることができません。

しかし、リノベーションなら趣味専用の部屋を増設できますし、全面リフォームならキッチン設備を交換して気分よくお料理ができます。

機器設備もメーカーによってリニューアルされたり、廃盤になったり、シリーズが新しくなったりするので、以前と似たようなキッチン設備に交換したとしても、使い勝手は明らかに良くなります。

付加価値を付けなくても満足度は高まるでしょう。

新築より割安

新築物件を購入するよりも、中古物件を購入することのほうが本体価格は安いはずです。

その後、全面リフォームやリノベーションを行うのであれば、中古物件を選んだ方が圧倒的に安くなります。

もちろん、築年数や立地なども多少影響しますが、一般的に中古物件は新築物件と比べても半額近い費用を抑えることができるでしょう。