①リノベーションとは何でしょうか。


リノベーションという言葉自体は一般的なものになりましたが、具体的にどんなことができるのか、
リフォームと何が違うのかといった疑問点をお持ちの方も多いのではないのでしょうか。
簡単に言うと、例えばそれぞれ独立しているLDK（リビング、ダイニング、キッチン）の間仕切りや耐力壁、ドアを取り除いて
1つの大空間にする、和室を大改修してヴィンテージ風の内装の洋室にする、
LDK周辺の床や外壁を一新して高断熱化して住環境を高めつつ冷暖房費を抑えた運用を可能にするといった大規模なリフォームのことを、
一般的にはリノベーションといいます。
広義のリフォームの一分野ではありますが、実際のリフォーム工事は物件そのものというより
キッチンやお風呂、トイレを交換するという住設交換がもっとも多いので、大規模なリフォームをリノベーションとした方がわかりやすい表現になっていると言えます。

 


②リノベーションは、新築にも負けない住宅性能を実現できる。



リノベーションを通してできることは本当にたくさんあり、例えば大規模なリノベーションで新築より早く安く、
新築以上の耐震、機密断熱性能を有する物件を仕上げることもできます。

具体的にはどうするかというと、実際の大手住設メーカーが各地の工務店とコラボし
全国にリノベモデル棟を展開している企画の実例では、築50年の木造軸組工法2階建ての戸建てを、
耐震等級3相当（最高レベルの水準）、年間の冷暖房費はリノベ前の2割以下に仕上げた例などあり、
これはリノベーション後の住宅性能が平均的な同規模同工法の新築を余裕で超えているということを意味します。
もちろん新築より安く早くです。
 

他には築100年以上の京都の町屋を、元の外観や構造を極力残したまま新築以上の性能に生まれ変わらせた事例などがございます。

具体的にはどうしてるかというと、住宅の機密断熱性能を損なう開口部（特に窓）を、
高断熱のサッシと二重三重の窓の組み合わせによる高性能仕様に換装し、
住宅内の各部に開口部耐震フレームを導入して機密断熱性能と耐震を確保しつつ、設計の大幅な自由度を確保します。
例えば窓のサイズは小さくするどころか天井高いっぱいの大開口にすることもできますし、
フレームの導入で必要な間仕切りや柱が減りますから、
最初に事例として挙げたようにばらばらだったLDKを一体化して大開口の大空間するなど多種多様な提案をすることができるわけです。
リビング上部に吹き抜けを作るなども可能です。
主役となる高性能サッシや開口部耐震は、大手住設メーカーの既製品が市場にありますから特注する必要などありません。
ですから、ごく価格面もかなり抑えることができるわけです。
あとは、リノベーションの設計施工事業者の手腕と、物件オーナーがどんなリノベーションを望むか次第です。

 

③リノベーションで、新しい生活様式に適した家に。


実際に、リフォーム・リノベーション市場は盛り上がりをみせています。
なぜなら、新型肺炎の蔓延下、ニューノーマル（新しい生活様式）が普及し、
その一環でテレワークも広まった結果、住宅内にもワークプレイス（在宅勤務空間）が求められるようになりました。
加えて、家庭に仕事が持ち込まれるようになった反動で、リラックスの要素がより求められるようになりました。
そのため、リノベーションを通してこれらを実現しようというわけです。

 


今回リノベーションの意味と可能性、実際の施工事例を紹介させていただきました。
わざわざ新築にしなくてもほとんどすべての需要を、リノベーションを通して実現できることをお分かりいただけたかと思います。
ぜひとも皆様の選択肢に加えてみてください。